村のこと
地域行事
どんどや(1月)
正月飾りやお守りを、感謝の気持ちを込めてお焚き上げし、1 年の無病息災を祈る。竹で組み上げる櫓の準備はひと苦労だが、かっぽ酒やふるまい料理を楽しみに、地域全体が盛り上がる。
もぐらうち(1月)
家内安全や五穀豊穣を祈念するもの。藁(わら)を巻いた竹竿を持った子どもたちが、周辺の家々をまわって庭や畑の地面を叩く。田畑を荒らすモグラを退治する動作が伝統行事に転じたとされる。
野焼き(3月)
植物のスムーズな世代交代を促進する目的で実施。自然と人との関わりの歴史を象徴する。人手不足等により野焼きがままならない地域が増え、草原の藪化による環境変化、貯水機能の減退が危ぶまれている。
夏祭り・秋祭り
厄除けの獅子舞や、農作物の生長を神様に見ていただく神輿行列、神楽舞などを行う。平日に行われることも多く、大々的に周知されることは少ないので、開催日などは近所の人に聞いてみよう。
奉納神楽(夏・秋)
南阿蘇には、「祇園の岩戸神」と「長野岩戸神楽」という、数百年の歴史を持つ2 つの神楽が伝えられる。県や国の無形文化財に指定されており、それぞれに異なる趣向を楽しめる。
お月見どろぼう
中秋の名月のお供え物を、「月の使者」である子どもがこっそり盗みにくる。さながら、和風ハロウィン。現代では、「お月見泥棒です!」と訪ねてくる子どもたちに、お菓子をあげる形になった。
宮相撲
秋祭りのころに行われることが多い。神事である相撲を通して豊作を祈念し、豊穣への感謝を捧げる。少子化で縮小傾向にあるが、「子どもたちが楽しみにしているから」と続けている集落も多い。
しめ縄づくり
刈り取った後の稲わらを使ってしめ縄を作り、集落のお宮に奉納する。藁を綯(な)うという手仕事は、次代に残したい生活の技のひとつだ。集落によっては夏に行う。